格別の引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
皆様こんにちは、三郷店のニホンギです。
本日は、お客様からご相談の多い礼服についてです。
そして頻度は少ないですがタキシード、モーニングコートまでは着る機会がおありだと思います。
はじめに
フォーマルには、その場にふさわしい服装の選び方としてドレスコードがございます。
ドレスコードは7つありますが今回は割愛し
日本でのドレスコードの基本について深堀していきます。
では早速
日本では1976年に桂由美さんが設立した一般社団法人日本フォーマル協会があり、ドレスコードが3つに大別されています。
1
◆昼の正礼装⇒モーニングコート(朝から17時夏は18時まで)別名カッタ・ウェイ・フロックコート(もともとフロックコートを乗馬の際に邪魔にならぬようにしたらと思うような、このような形になりました。)
このコートとは防寒用のオーバーコートの意味ではなく長いものをコート、タキシードのように短い丈をジャケットとわけ、現在も燕尾服同様、長い方が格式が高いとされています。
モーニングの由来は貴族と上流階級が日課である乗馬や知人を訪ねるのが朝だったからのようです。
ここで疑問です。
ベストは丈が短いのに英国ではウエストコートと呼びます?
それは?
19世紀はじめ、英国郵便配達の方が防寒対策で着用したポスト・ウエスト・コートが語源のようです。
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◆夜の正礼装は燕尾服「テールコート」(17時夏は18時以降)後の裾がツバメの尾を連想させるのでこう呼ばれます。別名スワローテールコート。Classic の指揮者やオーケストラの団員の方参照。
◆次に格上げの夜の正礼装タキシード。
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2
◇昼の準正装⇒ディレクターズスーツ(朝から17時夏は18時まで)ディレクターズスーツは和製英語です。米国ではStroller、英国ではBlack Lounge Suitと言います。またドイツの政治家のグスタフ・シュトレーゼマンが導入したことでStresemannと呼びます。元国連事務総長アナン事務総長のダブル姿は有名です。
ディレクターとは、指導者、管理者、取締役、監督者という意味です。
◇次にブラックスーツ
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◇夜の準正装ファンシータキシード(17時夏は18時以降)ファンシーとは高級、豪華、極上のと言う意味で、タキシードとは本来黒またはネイビーブルーです。しかしファンシータキシードは黒、ネイビーブルー以外の色や柄ものを指します。
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3
略礼装⇒ダークスーツ昼夜共に(ダークスーツとはネイビーブルー(濃紺)やチャコールグレー(黒っぽいグレー)です。)平成以降葬儀屋さんは、ほぼほぼネイビースーツです。
冒頭で述べた通りドレスコードは欧米とは聊か異なります。
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日本のヒストリーとは?
日本の歴史は約100年前までは着物を着ていて、急激に西洋の文化をとり入れましたが残念なことに本来のマナーやルールが浸透しないまま独自の進化を遂げました。
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どのシーンで何を着るべきか?
国際儀礼(プロトコル)公的な場合は招待状にドレスコードが明記されます。例えばブラックタイで、ならばタキシード、ホワイトタイで、とあれば燕尾服となります。ご存知の通りタキシードと燕尾服はお祝い事、パーティー中心です。告別式には着て行けません。
結婚式と告別式両方に着用できるのがモーニングコートです。注意点は(朝から17時夏は18時)までです。
主催者様、TPO、時間(17時夏は18時までか、アフターシックスそれ以降かで)厳格なルールに合わせて着わけることが必要です。
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タキシードは国により呼び方が異なります。
①英国を除くヨーロッパではスモーキングジャケット(喫煙服)と言います。1870年代ドイツまたはフランスのカジノでショールカラーの燕尾服の後ろの尾のない上衣が流行となりスモーキングと呼ばれました。
②その後エドワード7世(英国の皇太子)がディナージャケットとして英国に広めました。英国ではディナージャケット(会食服)と呼びます。
③1886年米国ニューヨークのタキシードパーク正礼装(燕尾服着用)パーティーでグリスウォルド・ロリラードというタバコ業で財を成した方が真っ赤なタキシードを着たタキシード事件というエピソードもあり、米国では地名にもちなんでタキシードと呼ばれるようになりました。
タキシードのピークドラペルまたはショールカラーの違いは?ピークは英国のイメージでショールは米国のイメージとも語られます。
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正礼装の世代交代
19世紀から20世紀にかけて、もともと16世紀から正礼装でありました黒ダブルの英国名フロックコート米国名プリンス・アルバート・コートが昼の正礼装から当時格下のモーニングコートが現在正礼装になりました。また夜の準正装タキシードは正礼装として現在やや格上げの傾向にあるようです。
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定義は正式、儀礼的、形式といった礼儀作法
フォーマルとは人と人の関係を円滑に敬い不快にとらわれないよう、思いやる気持ちを示すための礼儀としてあります。
ドレスコードは、パーティーや式典において参加者の服装がバラバラにならないようにマナー配慮としてあります。
簡略化された現在、形式にこだわらない平服指定の場合、気軽なフォーマルシーンの装いとして男性はダークスーツ、女性は日中デイドレス、夜はディナードレスが一般的となりました。
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お客様からのご質問が一番多いのは
略礼服上着のシングルまたはダブル、ピークドラペルまたはノッチのどちらが良いのか?です。
結論から申し上げますと全て問題なしです。
何故か?
正礼装であるモーニングコートもテールコートも襟はピークドラペルです。
次に上着の前合わせがダブルかシングルか?
正礼装のテールコートはダブルです。また、準正装(現在正礼装)のタキシードはシングルもダブルもあります。
従って略式である略礼服はどちらでも良いのです。
ダブルの礼服は戦後登場しました。
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スーツの誕生とは?
19世紀イギリスの貴族は日々燕尾服を中心に着ていました。その後変化がおき、気軽に着れる現在のスーツに近いラウンジスーツ(くつろぐための服)を着用するようになりました。これが現在のスーツの原型と言われます。
これとは別に英国ヴィクトリア女王の時代、戦争が終わり兵士が軍服の襟を折ったら今のスーツになったという諸説もあります。
短い丈のジャケットは米国で現在のスタイルへと進化した説。などなど
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フォーマルで統一しているのは、トラウザースの裾は必ずシングルです。
トラウザースと言えばよく話題になるのが燕尾服は側章(がわしょう)が2本タキシードは側章が1本など…..
服飾にまつわる様々なディテール、マナーや諸説は実に奥深く、今日のブログはほんの一部一例です。
国際化社会が進む中、準正装までは個人のルールではなく、厳格なルールとしてございますドレスコードに従わなければなりません。
どのシーンで何を着るかが決まったら、ようやくコーディネートです。
目の前の方から素敵ですね‼ と言われたいですよね。
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今後もお役立ち情報、お客様の知りたい情報を中心に簡潔にわかりやすく所見ではなく事実を発信していきます。
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