

この名を聞いて、まず誰の姿を思い浮かべるだろうか。世代により差はあるだろうが、ほぼ100%の人が、映画『007』シリーズの主人公に扮した歴代俳優のうちの誰かをイメージするに違いない。
英国諜報部の敏腕スパイにして、享楽的なプレイボーイの横顔を持つジェームズ・ボンド。彼を生み出したのは、イギリスの作家イアン・フレミング(1908~1964年)だ。国会議員の息子に生まれ、新聞記者として活躍し、第二次世界大戦中にはスパイとしても活動したフレミングは、1953年にその経験を生かしたスパイ小説を発表。その主人公がジェームズ・ボンドだ。
女王陛下から許された“殺しのライセンスコード”「007」のもと、冷酷なスパイ活動を確実にやってのける一方、肉感的な美女を悪の手から救い出し、その上、その美女とのアバンチュールも忘れない、タフでマッチョでかなりHというキャラクターは、映画となってその本領をさらに発揮。世界中の人々が愛してやまない“男前”ボンドが定着した。しぐさもファッションもTPOをみごとにわきまえ、女性を巧みにリードする様は、ダンディの鏡といってもいいだろう。