みなさま　初めまして

 

アーク鷹匠店の鈴木と申します。

草薙店の鈴木さんとは別の鈴木になりますので、これからどうぞよろしくお願いいたします

 

 

今回、ブログ初投稿となりますが

ご紹介させて頂くスーツは私が初めてオーダーしたものになります

ですので、その時の事を思い出しつつ

少し懐かしく感慨深くなりつつ振り返っていこうと思います。（そんなに前の話でも無い(笑)）

 

 

　　　　　　　2017年2月某日

 

今回の作成条件

●生地は直感で気に入ったものにする

●デザインはオーソドックスに

●思考停止してつけたいオプションや裏地、釦には糸目をつけない

 

要するに作りたいものを作りたいように作ればいいじゃない！！

私の、私による、私のためのスーツ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　by　私　ac1988～存命

 

それが出来るのもオーダーの醍醐味

デザインはオーソドックスなのもある種のこだわり

保険でもあり、様式美でもある

 

この条件のもと作る事とします。

 

さて、まずは生地選びです

 

※普段、棚に置いてある生地以外にも

こういったお取り寄せの生地もご用意があります

スタッフまでお気軽にお尋ね下さい

 

ほうほう、実に様々な生地がありますなぁ～

数でいえばかなりの枚数があるため

そこそこ気に入ったり、スーツとして作りたいものは湧水のように湧いてきます

あれもいい、これもいい、もっといいものがあるあるんじゃないのか

さながら、新大陸を目指したコロンブスのように

新たな生地と希望を求め生地ブックでの航海は苛烈を極めました

繰り返し押し寄せる生地の波に操舵手は体を取られ

航海士は方角を見失いました

「カノニコがくるぞ～～～！！」

「レダだぁ～～頭を低くしろぉ～！！」

「ゼニア・・・もうお終いだ・・」

 

普段であれば品を感じさせ自分をドレスアップさせてくる

高級ブランド生地たちもこの時ばかりはまるで怪物です

 

魅せられすぎて財布という碇を失えば待つのは破滅のみ

理性と欲求をうまく調和させねば目的のものは見つからないでしょう

 

クルーは疲れ切り、もはや航海は難しい

このまま諦めて安全な港に寄港しようか

そう思っていた時でした

 

あれは・・

 

欲望で埋め尽くされた生地ブックの中に

それはそれはシックな輝きを放つ生地が現れたのです

クルー「船長！！あれを！！！」

私「ようやく、姿を見せてくれたか」

 

　　　　　私は生地を発見した！！

　その名もルイジボット

深い輝きを放つその生地にはシルクが40％も使用されており

美しさと着心地を高いバランスで兼ね揃えます

 

紺無地のようですがシャークスキンのような質感と光沢が

違いを演出してくれます

 

※記載してある金額はジャケットのみの金額になります

 

とまぁ要するに紺の光沢のある無地っぽい生地にした訳ですが

それだけ生地選びとは楽しいものです

 

それからデザインを選び待つことおよそ一か月

 

生地という島にスーツという国を作りました

 

それが

 

こちら！

 

いかがでしょう

一見普通の紺無地ですが

上品な光沢があります

 

デザインはシンプルにスーツの現在の主流に合わせたオーソドックスなものです

 

釦は分かりづらいですがこちらも光沢のある

オーバルという釦にしてみました

 

裏地はベージュで

紺とベージュはよく合います

迷った時には試してみてはいかがでしょうか

 

サイズ感は今風のスッキリめ

全体的に細めで作りました

 

やはり生地にシルクが多く混紡されているため

シワになりやすかったりと

メンテナンス面でのデメリットはありました

 

されど

全体的には満足です

 

コロンブスはインドを目指しアメリカを発見しました

私が見つけたのは果たしてインドなのかアメリカなのか・・・

 

それが分かるのはしばらく先の事でしょう

 

 

今回はこれまで！！

 

次回：強襲！グラントリノ！

でお会いしましょう～

 

さよなら！

 

PS　エクササイズできるくらい柔らかかったです(笑)

 

絶対に真似しないでください！！